海を飛ぶ夢
久しぶりにDVDを借りて観ました。
◆1本目は「ブラックホーク・ダウン」
東アフリカのソマリア内戦に介入した
米軍の軍用ヘリ
「ブラックホーク」が民兵の攻撃により墜落し、
その救出の壮絶な戦いを描いた映画
1993年に実際にあったドキュメントで、
超大国アメリカでさえ介入に失敗する
アフリカの治安維持の難しさがわかります。
戦闘シーンは壮絶で目を背けたくなるようなシーンも。
ついこの間もソマリアにエチオピア政府が介入し、
首都モガディシオの制圧というニュースがあったばかり。
借りようとビデオ屋に行っても
貸し出し中ばかりで、やっと観ることができました。
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◆2本目は「海を飛ぶ夢」
何の気なしに借りたのですが、これがまたいい映画でした。
(ていうか僕のツボにはまっただけですが・・・)
あらすじは 。。。
海の事故で、首から下が不随となったラモン・サンペドロは、
26年間をベッドの上で過ごし、その年、自ら命を絶つ決断をする。
人権支援団体で働くジェネは、ラモンの死を合法にするため、
弁護士のフリアの協力を仰ぐ。
法廷へ出る準備を進め、ラモンの話を聞くうちに、
フリアは強く彼に惹かれていった。
ある日フリアは、ラモンの家で発作に倒れる。
不治の病に冒されたフリアは、
やがて自らも死を望み、ラモンの死を手伝う約束をする。
一生の半分をベッドの上で過ごし、
自ら死を望んだ実在の人物、ラモン・サンペドロの
手記をもとに描く真実のドラマ。
今もなお、スペインでは法律で認められていない
「尊厳死」をめぐり、生と死の意味を問いかける作品
以前にも日記で少し取り上げたことがある『尊厳死』
実際に自分のまわりでは「生きるべきか、
死ぬべきか」という選択を迫られている人はいません。
五体満足で生まれ、行きたいところにも自由に行ける。
主人公は顔以外の感覚は全くなく、
愛する女性が1mの距離にいても触れることができない
途方もない距離を感じてしまいます。
彼の言葉の中に、
「生きるこということは権利だ。
でも今の自分には義務としか言えない。」
この言葉に全てが語られているような気がしました。
でも映画自体はそんな暗いものではなく、
献身的に介護をする兄夫婦と甥、
それに明るい仲間たちと、ラモン自身もジョークで
人を楽しませたりする明るい性格です。
もし機会があればぜひご覧になってください。
自分に置き換えてみて、
もし四肢が麻痺によって全く動かなくなり、
誰かの助けを借りなければ
生きていくことができなくなったら。。。
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ミッシェルさんの日記です。
http://
粉ミルク最大手のネスレ社は
発展途上国のお母さんたちに、
無料の粉ミルクを配付し、
言葉たくみに粉ミルクの方が
母乳よりも優れていると思い込ませました。
でも無料の粉ミルクは最初だけで、
その後引き続き粉ミルクが買えない家の赤ちゃんは
栄養失調でどんどん亡くなっていきました。
私達が知らないだけで、大きな国際問題となり、
ネスレ社に対する不買運動となって広がっています。
【ボトル・ベビー・ディザース(bottle baby disease)】
1970年代、
ショッキングな言葉が世界を駆け巡った。
『ボトル・ベビー病(bottle baby disease)』
発展途上国を中心に、
母乳の代わりに、
粉ミルクで育てられた赤ちゃんたちが、
次々に死んでいっているというのだ。
それも、別に毒物が入っていたとか、
そういう話じゃない。
からくりは、こうだ。
1960年代ころから、
世界の大手粉ミルクメーカーが、
国際的なセールス活動を行った。
粉ミルクメーカーは、大々的に広告を展開し、
粉ミルクは、母乳よりもすばらしいという
間違ったイメージを、
人々の間に広めた。
また、世界中の病院に、
販売員を送り、
お母さんたちに無料アドバイスをしてあげ、
そして、無料で粉ミルクを配布した。
お母さんたちも、
世界的に有名な会社の
最先端の育児食品を「自分赤ちゃんのため」と信じた。
しかし、これは罠だった。
お母さんの母乳は、
赤ちゃんに吸われなくなると、
直ぐに出なくなる。
そして、「無料の粉ミルク」は、
最初だけだった。
母乳の出なくなったお母さんは、
赤ちゃんを、
ずっと「粉ミルク」で育てることになる。
実は、赤ちゃんは、
病気などに打ち勝つ免疫を、
母乳からもらう。
つまり、母乳をもらえない時点で、
赤ちゃんは大きなリスクにさらされる。
しかも、「粉ミルク」は、買わなくてはならない。
これは、貧しい人たちにとっては、
とても大きな問題だ。
親たちは、仕方なく、
ミルク代を節約するために、
粉ミルクの分量を薄めたり、
飲み残しを、とっておいて、
もう一度、赤ちゃんに与えたりする。
また、多くの地域で、
「粉ミルク」を溶くための、
安全な水がない。
そして、赤ちゃんは、
下痢と栄養失調で衰弱し死んでいく。
世界中で、たくさんの赤ちゃんが、
粉ミルクのために死んでいくことは、
当然の結果ではあったが、
衝撃的な事実でもあった。
1977年、欧米で、
粉ミルク最大手のネスレ社に対し、
不買運動、ネスレ・ボイコットが起きた。
また、国連の機関である
世界保健機関(WHO)と国際連合児童基金(UNICEF)は、
国際会議を開き、
1981年、
「母乳代用品の販売流通に関する国際基準」、
通称、WHOコードが、
日本、US、アルゼンチンの3カ国を除く
118カ国の承認で採択された。
その後、ネスレ社が、
WHOコードを守ると宣言したため、
ボイコットは終わった。
しかし、現在、ネスレ社が、
WHOコードに違反しているとして、
再び、ボイコットなどの活動が行われている。
また、日本の会社を含む、
その他の粉ミルクメーカーも、
WHOコードを遵守していないとされている。
WHOとユニセフの調査報告によれば、
現在、1500万人の赤ちゃんが、
直接、また間接的に、
栄養失調が原因で死んでいる。
そして、WHOとユニセフは、
その多くは「母乳」で育てることによって、
助かるとしている。
事実、以前、日記で書いた、
「10年前、そして、これからの10年」
http://
WHOの、乳幼児の死亡率を劇的に下げた活動の主体は、
「母乳保育」と「カンガルーケア」だった。
つまり、お母さんのおっぱいで育てるという、
人として、哺乳類として、当たり前のことができない理由で、
たくさんの赤ちゃんが、死んでいる。
世界の貧しい親たちは、
先進国の企業に、
お金を騙し取られ、
そして、自らの赤ちゃんを失っている。
今日も4000人の赤ちゃんが、
死んでいく。
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