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2007.07.04

光と影

昨日のNHKの
『プロフェッショナル 仕事の流儀』という番組で、
天才外科医と呼ばれている
「幕内 雅敏」先生が出演されていました。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20070628/128555/

肝臓という比較的難しいとされる臓器を専門にしておられ、
肝臓ガン末期で他の病院で手術を拒まれ、
余命宣告をされた患者さんが、この先生のもとに行き
命を永らえたという例は数知れません。

そしてこの先生の素晴らしいところが
常に努力を惜しまないというところ。
  「365日24時間医者であれ」
というように、休みなく患者さんのために尽くしておられます。。。

年間200例を超える手術をこなし、
そのどれもが難しい内容でなかには10時間を超える手術も。
でも手術後には、詳細な記録を残し、
どんなに疲れていても海外の論文に目を通し、
常に最新の情報を仕入れていらっしゃいます。
その他にも、超音波診断機の開発、
新しい手術法をあみだすなど、多くの貢献をされています。

患者さんにとって、「自分が最後の砦」であるという責任感、
また自らが手を下すことによって、救われた患者さんの笑顔が励みであり、
  
   「楽なことにはそれなりの喜びしかないが、
    人のできない大変な仕事には、
     それだけ大きな喜びがある」

とおっしゃってます。

仕事の内容やレベルこそ違いますが、
見習わなければならないと強く感じました。

日本やその他先進国ではこのような立派な先生もおられ、
難しい病にかかっても高度先端医療を受けることができ、
命が救われる可能性があります。

     ★★★では貧しい国ではどうなのか。★★★

ミッシェルさんの日記です。
『患者番号[0069]、年齢:10歳、性別:女』
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=20300854&comm_id=1808806&page=all

 大手製薬会社で日本でもお馴染みの
 『ファイザー製薬』
 新薬開発の安全性を示し、認可を得るために、
 アフリカのナイジェリアにおいて
 「政府の認可を得た」と虚偽の報告をし、
 子供たちを対象に『人体実験』をおこないました。

 学のない、文字の読めない親たちに
 ファイザーのスタッフは 「口頭で説明した」
 と告げ、約200名の子どもたちに、 その新薬を投与した。

 2007年6月4日、
 ナイジェリア新政権は、
 当局に許可を得ずに実験を行ったことと、
 この薬によって、障害や奇形、
 そして50人以上が死亡したとして、、
 ファイザーを相手に、
 8000億円を求める訴訟を起こした。

 それに対しファイザーは、
 死んだ子どもの数は11人だけで、
 それも、薬によるものではないとしている。

 行政の監視システムが弱く、
 国際社会の目も届かない場所に住み、
 文字を読み書きできず、
 医療知識の乏しい人々は、
 先進国の製薬会社にとって、
 大切な実験用のモルモットとなっている。

以前に日記で題材にした
http://soultosole.cocolog-nifty.com/blog/2007/03/post_f608.html
映画の『ナイロビの蜂』も

この問題をとりあげています。
そして日本でも薬・お金・政治など、
我々の知らない闇の部分は多くおるのでしょう。

もし私達が病気になっても
安心して高度な医療を受けることができる。
でも影ではこういったことが実際に行われており、
自分たちの健康と安全は貧しい国の人々の犠牲
によって成り立っている部分があります。


欧米や日本などの先進国と、
アフリカなどの国々の

一人の人間の『命の値段』
について考えさせられます。


『患者番号[0069]、年齢:10歳、性別:女』

   
070704107070420707043








試験サイト番号[6587]
患者番号[0069]
年齢:10歳
性別:女
体重:41ポンド(18.6キログラム)

……

その記録には、、
少女は名前の代わりに、
そう、記載されていた。


患者番号[0069]は、
試験番号[154-149]において、
56ミリグラムの「薬」を投与された。

投薬から1日後、
全身の力が抜け、片方の目は一点を凝視した。

投薬から3日後、彼女は死んだ。


記録には、次のように記載されていた。

対処:変更せず、そのまま続行
結果:死亡



1996年、ナイジェリアの北部のカノ地区で、
大規模な脳炎・髄膜炎の流行が発生した。

最終的な死者の数は、1万3千人以上にもなった。


次々に、倒れる子どもたちを
貧しくて、病院にも連れて行けず、
何も出来ずに、
ただ見守るだけだった親たちに、
ある日、ラジオ放送が、
国際医療援助団体「国境なき医師団」が、

無料で治療をすると伝えた。


だが、人々が集まった病院には、
国境なき医師団とは別に、
もう1つのグループが待っていた。


彼らは、
アメリカの世界最大の製薬会社
ファイザーのスタッフだった。



当時、ファイザーは、
ある新薬の開発をおこなっていた。

トロバン(Trovan)と名付けられたその新薬は、
細菌性の病気に対して
今までのものよりも効果がある抗生物質とされ、
今後、ファイザーの主力商品として、
ファイザーに莫大な利益をもたらすと期待されていた。


ただ、この薬に対して、1つの懸念があった。


トロバンの属するキノロン系の抗生物質については、
子犬や子ウサギの実験で、
異常が起こることが報告されていたからだ。


ファイザーは、この薬の安全性を、
人間の子どもで、証明する必要があった。

だが、特に、細菌性の脳炎、髄膜炎についてのデータは、
アメリカ国内での臨床実験の数は、まだ少なく…
…というより、患者自体が、少なかった。


ファイザーは、
もっと多くの被験者を必要としていた。

できるだけ早く、商品化するために。


「われわれは、迅速に行動する必要があった。」
「アメリカ国内で、これだけの数の
 被験者の子どもを見つけるのは不可能だった。」

後に、ファイザーの広報
ベッツィ・レイモンド(Betsy Raymond)は語った。




ファイザーの試験チームは、
ナイジェリアへ向かった。

彼らは、そこで、200名の子どもたちに、
新薬を投与した。


ファイザーは、
ナイジェリア当局に許可を得たと主張しているが、
ナイジェリア政府は否定している。

ファイザーは、患者の子どもの親に、
新薬の実験であることを「口頭で伝えた」というが、
親たちは、ファイザーのことも、
実験のことも知らなかったと言っている。


その年、ファイザーは、
アメリカで新薬の認可を得るために
治験データを
食品医薬品局-FDAに提出した。

その資料には、

実験を行ったナイジェリアの病院の
倫理委員会の承諾を得たと記載され、
その承認書類もあったが、
当時、その病院には、
倫理委員会はなかったことが後に判明した。

その他、50箇所近くにデータや記述の矛盾を
FDAは発見、指摘した。


それについてファイザーは、
「実験の有効性や結果について
 影響を与えるものではない」と主張した。


1997年12月19日、
FDAは、トラバンについて、
"大人にのみ使用できる薬"として認可した。

また、少し後に、EU(欧州連合)でも認可が下りたが、
「子どもには使うべきではない」とされた。


それでも、トロバンは、
ファイザーの大規模な宣伝販売戦略で、

たちまち、主要な医薬品となった。

しかし、その後、16ヶ月間に、
副作用が疑われる
140件の肝機能障害、14件の肝不全、
そして、6人死者が発生した。


FDAは、トロバンの使用を、
他の選択肢がない場合に限るよう警告、
EUでは、認可を無期限の停止とした。


2000年、ワシントンポストが、
一年に渡る調査報道記事を発表、
この問題が明るみに出る。


2001年、ナイジェリア政府は、
この問題について、調査を行ったが、
最終的な調査報告書は、
弁護士、ジャーナリストの要求にもかかわらず、

表されなかった。


2001年、
ナイジェリアの患者の家族、遺族30人が、
「残酷で、非人道的で尊厳を奪う処置」に、
子どもたちをさらしたとして、
アメリカ、ニューヨークの裁判所に対し、
ファイザーを訴える。

2005年、ニューヨークの裁判所は、
訴えを退ける。


2007年4月、
ナイジェリアの新大統領として
ウマル・ヤルアドゥアが当選する。

2007年6月4日、
ナイジェリア新政権は、
当局に許可を得ずに実験を行ったことと、
この薬によって、障害や奇形、
そして50人以上が死亡したとして、、
ファイザーを相手に、

公8000億円を求める訴訟を起こした。

それに対しファイザーは、
死んだ子どもの数は11人だけで、
それも、薬によるものではないとしている。



ファイザーは、トロバンのために、
世界27カ国、
1万3千人に対し試験を行った。


ファイザー、トロバン、ナイジェリアに限らず、
今、新薬は、世界中の、
特に発展途上国の貧しい人々を使って試験されている。


貧しくて病院にも行った事のない人々は、
他の薬の影響がないため、
試験データの収集には最適だという。


行政の監視システムが弱く、
国際社会の目も届かない場所に住み、
文字を読み書きできず、

医療知識の乏しい人々は、
先進国の製薬会社にとって、
大切な実験用のモルモットとなっている。



患者番号[0069]の少女は、
実験薬が効かなかった時点で、
治療を切り替えるべきだったと、
専門家たちは、指摘している。

しかし、患者番号[0069]は、
そのまま放置され、
試験は続けられ、
そして、死んだ。

ほんの数メートル離れた場所で、
国際医療団体「国境なき医師団」が、
正規の治療を行っていたが、
患者たちにも、親たちにも、
そのことは知らされていなかった。

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