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2008.06.28

謎にみちた・・・

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ヒトの足 
この謎にみちたもの
という本を読みました。

著者は水野祥太郎先生
1907年生まれということなので、
もしご存命ならばおん年101歳!

整形外科医の医師としてご尽力されたのち、
大阪大学の名誉教授、川崎医科大学学長など、
医学教育の分野でもご活躍なされました。

そしてこの先生は人間の「足」の魅力にとりつかれ。。。

50年にもわたってヒトの足について研究をされました。

「足」についていろいろな側面から研究されており、
この本の内容は医学的なことのみならず、
生物学、人類学、進化論などと多岐にわたり、
とても25年も前に書かれた本だという感じはせず、
目新しい発見などもあって、そしてヒトの足について、
やはり「謎にみちている」ものだとあらためて
その奥深さに感動いたしました。

まず「あし」について、
まず日本語ではいろんな表記があります。
「脚」といえば太腿をふくめた脚部全体
「肢」は脊椎動物共通の四本のあしのことであり、
「足」と書くとくるぶしより下の部分を指します。

人間はこの「足」の部分が他の動物と比べ、
とても個性的な特徴を持っています。
まずタテヨコのアーチにより、バランス性に優れ、
直立及び二足歩行が容易にできるということ。
これは人間にしかできないことであり、
人類の文明の発達にはこれが深く関わっています。

後肢(足)での歩行を確立したことによって、
前肢(手)を自由に使うことが可能になり、
大脳を発達させる重要な要因にもなりました。

この本のなかでは恐竜やダチョウ、カンガルーなどの
二足歩行をおこなう動物たちとの違いや、
原人の足の化石を遠くケニアまで見に行き、
医学的な目線から原人の足の変形の検証をしたり、
そしてこの先生の専門分野である、足の疾患について
足のアーチ構造の解析から、偏平足、外反母趾
成長による経年変化や立位による労働後の変形
などの整形外科的な分野での研究のお話、
そして靴選びや足の痛みの軽減の話などなど。

なにせ50年にもわたっての研究資料ですから、
その内容の濃さといったらすごいもんです。
これほど「足」について詳しく書かれている書物は
今だかつて無いのではないでしょうか。

しかし日本では足の専門医や研究機関などが
欧米に比べてまだまだ少ないのが現状です。
これほどヒトにとって重要な部分である足。
足の歪みを治すことによって、それ以外の体の部分、
全身のバランスの崩れを取
り戻すことができるはずなのに。

ヒトが直立二足歩行を始めてまだたったの500万年、
まだ進化の途中であり、不完全な部分も多く、
その使い方によっては多くの支障をきたしてしまいます。
そして日本人が靴をはく生活様式になって50年あまり。
路面もほとんどが硬く舗装され足には大変な負担がかかり、
これからさらに足に関するトラブルは増えることでしょう。

リフレクソロジーのように科学的根拠はないけれど
足に対してのアプローチをおこなうことにより
人間の心身に影響を与えるというものになれば、
足の構造よりもさらに不可解で謎と神秘に満ちています。

反射原理について科学的に解明することは
今の段階ではおそらく無理だと思いますが、
まだまだいろんな謎に満ちているヒトの「足」、
これからはさらにさまざまな視点から研究されて
人類のライフスタイル全般に貢献できることを願います。

◆過去の足に関する記事

『MBT』

『フットケア』

『足の話2』

『足の話』

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