リフレクソロジーと爪の観察
『足は第二の心臓』と言われていますが、
それは足に多くの反射区があるということの他に
下腿の筋や足アーチが心臓へ血液を戻すために
重要な役割を担っているということがあります。
これは直立二足歩行をおこなう人間には欠かせないことで、
重力に逆らってこの血液循環をスムーズに成すためには
足の筋肉を使う運動をおこなうことが一番効果的です。
この筋収縮によるポンプ作用で心臓へと血液を戻しています。
そしてこの循環が滞ることにより足の疾患だけではなく、
やがては内臓などへも影響が出る場合があります。
そしてやはり循環の滞りのサインは足から発現することが多く、
冷えやむくみ、静脈瘤などさまざまな症状が見られます。
そのなかでも足の爪は心臓からの距離が最も遠く離れ、
血液が運んでくる酸素や栄養素が一番届きにくい場所です。
なので、まず爪をじっくりと観察しその状態を確認することで、
その人の全身の健康度合いのチェックにもなります。
爪は。。。
皮膚の一部である角層(最も外側の部分)に相当し、
おもにケラチンというタンパク成分から成り立っています。
皮膚の角質が変化したもので、髪の成分ともよく似ており、
成長の速度は一日に、0.1~0.14㎜程度と言われています。
一般的に健康な爪の状態というのは、淡いピンク色をしています。
これは毛細血管が透けて見えるためで本来の爪は無色透明です。
これが貧血状態などのときは赤みが減少し青白く見えます。
また心臓や腎臓に疾患がある場合、爪は白く見えます。
この他にも爪でさまざまな健康状態が推察されます。
■表面の横溝■
その溝ができた頃に指の血流や全身状態が悪い
急性熱性疾患 中毒性疾患 爪の周りの皮膚炎
ビタミン欠乏 亜鉛欠乏 重度の栄養障害など。
低カルシウム血症 アレルギー疾患 糖尿病
などの原因
また爪周囲の湿疹などでは限局的に現れます。
化学薬品や洗剤などの刺激も原因
家事等で水を使った後、油分補給をしながら
マッサージをするのもいい方法です。
■表面の縦溝■
大部分が加齢により生じることが多いのだが、
副甲状腺機能低下やRaynaud症候群などの
末梢循環不全でも起こる
女性より男性によくみられます。
バッファー等を使って軽く磨くなどで対応。
■スプーン状に陥凹■
鉄欠乏性貧血や心臓疾患でみられ
時計皿の様に変形=肺疾患、先天性心疾患、
甲状腺機能亢進症など
■点状陥凹■
円形脱毛症や乾癬(かんせん)など。
■二枚爪 ■
鉄欠乏性貧血や血行不良。
また爪が極度に乾いたり揮発性の除光液
などで水分や油分が保たれないときに起きます。
爪を整えるときはやすり(ファイル)をつかいましょう。
■そり返った爪■
鉄欠乏性貧血、甲状腺機能亢進症、遺伝など、
女性に多いのが特徴です。
■ばち状指 ■
肺癌、気管支拡張症、心臓の弁膜症など。
■巻き爪■
主に足の爪に見られる。
きつい靴を履いていたり、深爪が原因。
■爪の表面に白い点状のものがある■
爪の根元の部分を強く打ったりや、
指をドアで挟んだりすることで 強い刺激にてできる。
爪が伸びて生え変われば、自然となくなる。
■爪に「三日月」(爪半月)がない■
できあがりたての爪は水分が多く含まれているため、
三日月形の部分が普通の爪より乳白色になっています。
この「三日月」がなくなっている場合は、水分が少ない状態です。
爪の根元を中心に、油分と水分をおぎなってケアすると出てきます。
爪は主にタンパク質の一種であるケラチンから出来ているので、
爪の健康を保つには良質のタンパク質を食事で採るのが有効です。
またビタミンA、B、D、なども必要とされています。
爪も皮膚の一部なので、健康な状態を保つためにも、
保湿クリームなど使ってやさしくケアしてあげてください。
末端の血流を促進させることで冷え性の対策にもなり、
また全身の血液循環を促すキッカケともなります。
リフレクソロジーでは施術に入る前に足の観察をします。
足の形の他、色や皮膚の状態、温度、質感・・・
このときに爪の状態も同様にチェックします。
マジマジと見ることがありますが決して不審がらないでください。(笑)
この季節はペディキュアなどをされてる方も多く見られますが、
リフレクソロジーを受けるときには、爪の状態が確認できないので、
できるだけ素の状態で来店されるほうがベストでしょう。
普段はあまり気にもとめない足の爪ですが、
末端であるがゆえに大切な情報が隠れている場合もあります。
ペディキュアを塗れば見た目はキレイにオシャレできますが、
内面からのキレイで本当の健康美を目指しましょう。
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