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2008.10.20

世界同時食糧危機

NHKで『世界同時食糧危機』という番組が
17日(金)と19日(日)と二夜にわたって放送されました。

世界同時食糧危機(1) 
アメリカ頼みの“食”が破綻する

世界同時食糧危機(2)
食糧争奪戦~輸入大国・日本の苦悩

第一話ではアメリカによる食糧戦略の一つとして
戦後の日本がそのモデルとされていたという話です。。。

以前の日本人は米を主食とし、魚や野菜を食べる民族でしたが、
第二次大戦後、アメリカによる指導のもと、
栄養回復を名目にしてパン、肉類、乳製品、油脂類などを
奨励して食生活を欧米化させていくというものでした。

その中でもアメリカの成功の最たるものは「学校給食」で、
パンと牛乳を国民に普及させるというものでした。
これには当時の日本政府も推奨したことで、
アメリカと日本ともに食の欧米化を推進させる結果となりました。

そしてアメリカに依存しなくてはいけない食生活ができあがり、
また家畜が早く大きく育つことから、そのための飼料として
安いアメリカ産の輸入小麦やトウモロコシなどの輸入が
大量におこなわれるようになりました。

そして第二話では世界的な食糧危機について
日本がとるべき道についての模索です。

現在の日本では食糧自給率はわずか40%
穀物の自給率に関しては28%しかありません。
豆腐や油揚げ、味噌に納豆と日本食には
欠かせない「大豆」はなんと95%を輸入に頼っています。

さらにトウモロコシなどはバイオ燃料として使用され始め、
投機マネーによって価格は高騰してしまい、それを主食とする
地域などでは深刻な飢餓状態が発生しています。

また食糧供給が逼迫してくると、生産国は輸出規制に
ふみきり、お金を出しても売ってくれない事態に陥ります。

大手味噌メーカーではこの非常事態の対応に追われ、
南米や中国などに出向き、安くて日本人向けの大豆
を確保するため躍起になっています。

一度崩壊してしまった農業や畜産業を元に戻す
ということは並大抵ではないと思います。

そしてそんな中で日本の米が見直され始めています。
ライスパワーでの小麦の代用、または家畜の飼料用の
米の品種改良などの研究がすすめられています。

しかしこのままではいずれ大変なことになるのは目に見えています。
今のうちに根本的な農業改革をおこなうことと、
自分たち一人ひとりが食しているの毎日の食卓を
今一度見直してみる必要があるのでしょう。

家庭の生ゴミの内容を調べてみたところ、
28%もの食べ残しがあることが判明しました。
この食べ残しは年間900万トンにもなります。
日本の食糧援助量の1.5倍となり、
そして1回の食事量に換算すると160億食分にもなります。

食についてはこのような食糧危機問題の他にも、
健康面においても見直さなければいけないと思います。
昔ながらの『粗食』と呼ばれるシンプルな食事、
これがいろんな面においていかに有益であるかを
すべての日本人が気付くべきなのでしょう。

幕内秀夫先生の著作
『なぜ「粗食」は体にいいのか』


081020_001









いろんな食に関する本が出ていますが、
一番シンプルでわかりやすいのではないかと思います。
また今の日本の食糧危機の現状に対しても
とても有効な答えがあるような気がします。

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