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2010.08.10

提供しますか?

脳死:家族承諾で臓器移植へ 法改正後初

 日本臓器移植ネットワークは9日、本人の書面による臓器提供の意思表示がない20代男性について、家族が脳死判定と臓器提供を承諾し、法的に脳死と判定されたと発表した。本人意思が不明でも家族の承諾で脳死後の臓器提供を可能にする改正臓器移植法が先月17日に全面施行された後、改正法に基づいて脳死後の臓器提供が実施されるのは国内初。
男性は臓器提供意思表示カードは持っておらず、健康保険証や運転免許証などにも提供意思や提供を拒否する記載はなかった。だが、生前の会話の中で「万が一のときは臓器提供をしてもいい」という意向を家族に伝えており、家族の総意として提供を決めたという。
 男性が意思を伝えた時期や頻度については、同ネットワークは「現段階で把握していない」としている。

 男性の家族は、8日午後7時41分に脳死判定と臓器摘出を承諾する書類を提出し、心臓▽肺▽肝臓▽腎臓▽膵臓(すいぞう)▽小腸▽眼球の提供を承諾した。

 2010.08.09 【毎日jp】


いま、日本での臓器不足は大きな問題となっています。

日本臓器移植ネットワークに登録した患者は1万2234人。
その反面、脳死からの臓器提供数はわずか年10件前後。

海外へ渡航して臓器移植手術をおこなうとなると、
渡航する患者への精神的、体力的な負担に加えて、
費用が全体で1億円もかかると言われ、非常に困難です。

また貧しい国では臓器移植がビジネスともなっています。
貧困層をターゲットにした臓器の売買が横行しており、
裕福な国の人がそういう国へ行き、臓器移植をおこなう。
といったケースも以前からあるようです。

これは2008年の【イスタンブール宣言】により規制されていますが、
まだまだ徹底はされていないようで闇市場も存在しているようです。

また臓器の取引に関する規制がかかると当然のことながら、
国内での臓器提供の需要が必要不可欠となってきます。


先月17日に施行された【改正臓器移植法】

今までと何が違うのかというと、

1、今まで不可能だった15歳未満からの臓器移植が可能になる。
2、家族の承諾で脳死移植も可能。
3、親子と配偶者に限り、臓器の優先提供が可能。

まーこれもいろいろ問題点は山積しているようです。
 (詳しくはここで↓)
【解説委員室 「改正臓器移植法 人の死と医療の課題」 NHKブログ】

1、脳死を本当に人の死としてよいのか?
2、子どもの脳死判定基準についてどうするのか?
3、子どもへの虐待をどう見抜くのか?
4、ドナーの家族へ、どのようにケアするのか?
5、病院側の受け入れ体制は整っているか?

などなど。

特に小児科はただでさえ激務で敬遠される傾向にあるという。
にもかかわらず、脳死判定という困難をこれから引き受ける。
今後、現場である病院での混乱は避けられないでしょう。


今回、ご本人の明確な意思表示は確認できていないのですが、
家族に口頭で臓器提供の意思を告げられていたのならば、
その博愛心と、決断されたご家族の勇気を讃えたいと思います。

そして先月の改正法施行からの今回の臓器移植のケースは、
大変意味の深いものではないでしょうか。


うちにおいでのクライアントさんのなかにも、
将来は臓器移植が必要となる難病の方がおられます。

そのような方に提供して、役立てることができるのであれば、
自分が死んじゃった後の臓器は何も惜しいことはありません。

死後の肉体が、もし誰かの為に役立てることができるのなら、
心臓や肝臓、腎臓、眼球でも喜んで提供しますよ!

・・・と、いまのところは思って登録をしています。

肉体って現世での着物に過ぎず、魂はまた別物だから。

100810_001

人はいずれ死にます。

そしてそれがいつかは誰にもわからない。

もし不慮の事故で脳死状態となってしまっとき、
臓器提供についてどのような判断を下すのか。

日頃からこの「死」という避けられない問題について、
家族ともしっかり話し合っておくべきなんでしょうね。

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コメント

この問題を聞くと考える
「まだ決められない」って。

ただ、だんなのお父さんに「脳死」の判定が出た時は「もう死ぬの待つだけやん」って思った自分がいた。

ならば、移植の道もあるのかな?
でも、心臓が止まるまで生きたい、とも考えてしまう。

まだまだ難問です。

>Kidoさん

自分自身は死後にどのようにされようとも構わないんですが、
家族の死となるとまた違いますね。
兄弟や子供の場合だと承服するのは難しいと思います。

そして、生命倫理の観点から考えると、
果たして「移植」という行為が正しいのかどうか・・・
これがまだ自分のなかでちゃんと答が出ていません。

とりあえずは、ただ火葬場で燃やしちゃうのがもったいない。
って気持ちから登録をしています。

難しい。悩む。
自分の体は、役立つなら、全部提供してもと、思えるけど。
子供のは出来ないと思う。0.01パーセント、もっと少ない確立でも、もしかしたら、また、目を開けるかもと思うと出来ない。
後、医療の世界に人間がどこまで、入って、手をつけていいのかも、わからない。
手を出してはいけない領域があるような、気がする。自然を侵してはいけない、生死を侵していけない領域。何処までというのが、わからない。
でも、わが子が病気になれば、どんなことしても救いたいと思うし、身勝手な私の思い。

>づっきゃんさん

そうなんですよ。
子供の脳死判定が難しいっていうのもそういうとこにあるみたい。
脳死と言われてから何日も経ってから復活したり・・・
というケースが多数報告されているよう。

臓器移植をで助かる子供はたくさんいてるんでしょうが、
提供する親っていうのはなかなかいないんでしょうね。

そして、果たして移植は許されることなのか?
これも難しい問題ですよねぇ。

子供は200%無理ですねぇ。

自分は脳死どころか、余命宣告受けた時点でもう、安楽に逝かせて欲しいと思うけどね。

>まぁさん

子供に関しては皆同じ意見なんだろうね。
やはり国内での子供のドナーってのは現れそうにない気がします。

 余命宣告を受けただけで・・・
www同じく!
安楽死の法律もそのうちにできるのでは。

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