養生のコツ
統合医療の林先生より教えていただいた本
『精神科養生のコツ 神田橋 條治 著』
精神科治療ではなく「精神科養生」というところ、
そして「コツ」 というところがミソですね。
シンプルな表紙で、難しい内容の本かと思いましたが、一般の方向けにとても解りやすく書かれています。
とても優しいというか、人間をちゃんと人間として見ておられるな~という印象です。
きっとこの先生は親切で丁寧な診察をなさるんだろうな~。
「こころの病」という言い方はなんだか曖昧ですよね。
言い方が優しいイメージを与えますがイメージがつかみにくく、こころというものをどう取り扱えばよいのかわからず治療方針も定まらないということがあります。
「こころと脳の関係」
こころは脳の働きの表れであり、脳はこころの道具であるという考え方をすると、心が向かう方向により脳が頑張りすぎて無理をしてしまうと考えられます。
なので日頃から「脳を意識」しておくことが大切です。
「体の内側に目を向ける」
胃がどこにあるのかわからないときが健康だと言いますが、これはいかに日頃から自分の内側を意識せずにまわりの環境など外側ばかりを意識しているかということです。
強いストレスを受けたり暴飲暴食で胃がダメージを受けていても、その微妙な体調の変化に気付かず、または気付かないフリをして過ごし、強い症状が出たときには末期の胃ガンであったということがあります。
脳も使いすぎて頭が痛くなるとき以外は脳を意識することは少ないでしょう。
これは胃と同じように酷使をしてダメージが蓄積されていっても休ませずに脳に無理をさせているということです。
「脳を意識する」
と言われてもなかなかイメージがわきません。
脳を意識するには「気持ちがいい」と感じることに敏感になっておくこと。
今やっていること、見る・聞く・嗅ぐ・味わう・触れる
など、五感の全てにおいて「気持ちがいい」かどうかを常に注意しておくことで、「気持ちがいい」でないのならばそれは脳にとってよくないこととなります。
この「気持ちがいい」という感覚が全てのコツとなります。
他にも様々な養生法を本のなかで紹介されています。
鍼灸などのツボ、手や足の反射帯、運動、ストレッチ、ヨーガ、気功、様々なリラクゼーション法
そして変わったところでは、叫ぶ、壊す、ミニ断食、週末蒸発、など様々な脳が「気持ちいい」という養生法を紹介されています。
「養生」ですから、これは誰かにしてもらうというよりも自分が日々おこなっていくことなので、今の自分が「気持ちがいい」と感じることが大切です。
楽なこと怠けることが気持ちがいいとは限らず、マラソンや登山など辛く苦しい体験であっても人によっては気持ちがいいと感じることもあります。それにダラダラとしているばかりって体内環境にいいわけがありませんから、その辺のバランスを自分の脳や体に問いかけながら過ごしていくのがいいんでしょう。
いつも自分自身への「気づき」をもっていることが健康で幸福に人生を過ごしていくためにのは大切なことなのです。
「気づき」
ということでマインドフルネスにつながりました。
「マインドフルネス瞑想法」は〝今〟という瞬間に注意を集中し意識的に生きるという方法です。
『マインドフルネス1』
『マインドフルネス2』
『マインドフルネス3』
『マインドフルネス4』
『心のスペース』
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コメント
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当直明け、入浴後に救急で汗をかくので、
大抵は明けの水曜はアトピーで痒い。
痒み止めの注射をして、ようやくいま、
全く痒みのない世界を感じています。
アトピーじゃない人にとっては当たり前のこの状況も、
自分にとっては、とても気持ちの良い瞬間です。
アトピーなのは不幸だけれど、
この痒みから開放される快感を得られるのは、
ひょっとしたら幸せなのかもしれないなぁ。
叫ぶ・壊すも良いけど、泣くってのも心には良いらしいね。
全ての感情がリセットされるのかな。
台風直撃したっぽいけど、大丈夫?
投稿: まぁ | 2014.10.15 10時51分
>まぁさん
そうだよねぇ
健康に過ごせてることが当たり前になっちゃってるけれど、そうじゃない人にとっては痛みも痒みもない状態っていうのはすごく幸福を感じる瞬間なんでしょうね。
目も耳も手足も何も問題なく働いてくれてることが当たり前になっちゃってて、普段はそんなこと忘れてしまってるけど、多くの恵みを与えられてることに感謝しなきゃ!
台風、奈良はいつものごとく落ち葉が舞う程度のそよ風と、植木の水遣りの手間が省けた程度の雨でしたわ、やはりこの土地は護られてるね~。
それよりも今朝のニュースで見たけど北見峠がえらいことになってるじゃないですか!
まだ10月の連休が終わったとこなのにいきなり真冬!!
投稿: ソウル | 2014.10.15 12時55分