エコノミークラス症候群
4月14日に発生した熊本地震から2週間が経ちました。
建物倒壊など多くの被害が出て、避難所ではなく自家用車の車内で避難生活を余儀なくされている方々が大勢いらっしゃいます。
狭い車内ではシートに座った状態なので十分に足を伸ばすことがことができず、「エコノミークラス症候群」が多発しているようです。
これは足を曲げて心臓より低い位置に置いた状態で、長時間動かない、水分補給しない、などの条件で血流が鬱帯(うったい)し、ドロドロ血液が固まり(血栓)、そのカケラが血管壁に貼り付き、長時間停止していた後に動こうとしたときにカケラが剥がれ血液の流れに乗って心臓~肺に達し、最終的に肺の細い血管で詰まってしまい、時に死に至るというものです。
ふくらはぎのマッサージや、座りっぱなしにならず、たまに歩いたりなど運動することが必要ですが、血栓が出来てしまっている状態でこのようなことをおこなうと危険な場合もあります。
刺激によって血餅(血液が凝固してできる塊)が剥がれて肺塞栓を引き起こしてしまう恐れがあるからです。
見分け方は難しいと思うのですが、わかりやすいのは「片足だけの異常な浮腫み」がある場合は要注意だと思います。
リフレクソロジーでも、そのような異常な浮腫みが確認された場合は施術は禁忌であり、直ちに医療機関の受診をすすめるように定められています。
エコノミークラス症候群の予防に医療用弾性ストッキングが効果的という話もあります。
とてもキツい下肢を締め付けるストッキングなのですが、血栓ができるのは表在静脈ではなく深部静脈なので、表面を圧迫し続けることにより深部静脈の血流が回復されるということです。
圧迫する強さなどいろいろあるでしょうが、この方法が予防に繋がるとよいですね。
「日本赤十字社」
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